★Freeway★1941年製 ローゼンタール「サンレイ」。太陽光を一杯に受けた花々。精細なハンドペイントで。ナチスドイツを逃れた米国製。 コレクション

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商品情報


c1941 Rosenthal “The Sunray”


ローゼンタール
「サンレイ」

第2次世界大戦中のアメリカ製

ナチスから米国に逃れた2代目

英陶を圧倒する緻密なハンドペイント

「大陸」と「UA ゾーン」の二刀流

1997年、ウェッジウッド傘下に

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ドイツの名陶「ローゼンタール」(Rosenthal)が1941年にアメリカ国内で製作した「サンレイ」(The Sunray)のトリオ。サンレイというのは「太陽の光」という意味で、明るい太陽の光を受けて薔薇やら何やら多くの花々が咲き誇っている様子を描いた。
花の拡大写真をじっくりご覧ください。どこにも転写による下描きの線画見られない。小さな葉っぱにまでグラデーションが施され、詳細に手描きされていることがお分かりでしょう。転写技術が遅れていたとか、数がそんなに売れず、英陶ほどの大量生産をする必要がなかったのではないかとか言う声も聞こえますが、とにかく、戦前戦後を通じてドイツ窯は、ハンドペイントを貫いたようです。
デザインが気に入るかどうかがカップ選びの一番のキーポイントと考える方が多い一方で、「手作り感」をチョイスの基準にされる方も多いでしょう。現代では価格の面で成り立たない「フル・ハンドペイント」を選びたい方なら、ドイツ窯、それも最大メーカーのローゼンタールを選ばれるのに越したことはない。

このトリオの前に出品したローゼンタールの「ヴィエンナ」は、同時期のアメリカ製トリオだったですが、金彩を絡めた少し重い感じの満艦飾でした。それに比べるとこちらは普通で、重くはない。
本来はアウトサイド・デザイン用のカップのシェイプでしょうが、カップ内側にもたくさんの花が描かれ、手描きの花が大サービスされています。貴重なローゼンタールだが、花々の色の調子はドイツ風に落ち着いていますから、日用のティーカップとして使うによろしい。ティー・カップながらやや縦長にも見えますから、コーヒーだって大丈夫だと思う。
今眺めて見ると、プレート2枚加えて5ピースのディナー・セットを組んでもいいかな。華やかになってもギンギラしてないからディナー・セットにも気楽に使えそうです。追加してもさほど高くならないと思いますよ。ご希望あればお見積もりいたします。

この時代にローゼンタールを経営していたのは、2代目フィリップ・ローゼンタール。何故この時代、第2次世界大戦(1939-1945年)真っ最中にドイツ窯最大のローゼンタールがアメリカで製品を作っていたのか。なんと、社主は時のナチスドイツと戦っていたのだそうで。出品者はそんなこと知らなくて、まだドイツとアメリカの戦争は起きていないから、細々と製品がアメリカに輸出されていたんだろうと簡単に考えていました。
ローゼンタールのバックスタンプに「US ZONE」という印字があるものが結構多くあって、USゾーンとコンチネンタルと二つの仕様があるということは知っていました。しかし、戦時中に短期間、アメリカ工場で作っていたとは不勉強で知らなかった。

フィリップ家は先祖がユダヤ系だったそうで、それもあってナチスから圧迫されていたそうだ。沿革に「ナチスドイツと戦った」とあるけれど、銃を持ちレジスタンスの様に戦っていたんでしょうか。
「2つの世界大戦の間の期間(1925年から1941年頃)に、ローゼンタール磁器はニューヨークに拠点を置くローゼンタール・チャイナ・コーポレーションによって米国で配布されました」
「1939年、Rosenthalは、ヨーロッパでの差し迫った戦争(およびヨ ーロッパからの輸送コストの高騰)を認識し、供給の中断を最小限に抑えるために、製品を米国で製造するよう手配しました」とあるから、アメリカに工場を作ったのは1939年か。
ローゼンタールは、ペンシルベニア州のシェナンゴ陶器会社に、「キャッスルトン・チャイナ」のブランド名で食器製品のローゼンタールカタログを作り、配布するよう依頼しまた。(シェナンゴは以前、同じ困難にさらされていたフランスのリモージュのァビランド・チャイナと同様の取り決めに合意していた)
1951年、シェナンゴはキャッスルトン・チャイナで米国のローゼンタールの持ち株をすべて購入し、1974年に生産を停止するまで生産を続けました。これはどうなんでしょう。「乗っ取られた」ワケなんだろうか。フィリップ・ローゼンタールはこの年にドイツに帰って本国工場の経営を続けていますから、単に「譲渡しただけかも知れないが、キャッスルトンという会社はその後どんな製品を作り、どうなったんだろう。

ちと、沿革が長くなったけれど、この辺りがローゼンタールの歴史のハイライトなんでしょう。まとまった沿革は別の機会にまとめをご紹介します。
出品者のローゼンタールという窯への思い入れを記しますと、ここはかの「マイセン」の後を追った「フッチェンロイター」など多くのドイツ窯と違い、「わが道を行く」スタイルのデザイン。やがて英国におけるウェッジウッドの如く、フッチェンロイターなど多くの名陶を傘下に収めた。しかし結局、ウェッジウッドに買収されてしまう。ウェッジウッドが身売りする際に今度はフッチェンロイター・ブランドがローゼンタールを連れて独立。現在に至っています。そのHPをまた次にご紹介しますが、大したモンは作っちゃいません。

このトリオのサイズは次の通り。
カップの高さ5.5cm、口径9.5cm。ソーサーの直径14.8cm。サラダプレートの直径は19cm。新品からストックされた未使用品。

ほかにもたくさん出品しています。ぜひご覧ください。


+ + + この商品説明は オークションプレートメーカー2 で作成しました + + +
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